– 海外で子育てをしながら働く、保健師のストーリー –
株式会社SaveExptas(以下SE)で保健師として活躍する林さんは、大学病院で看護師として勤務した後、企業の産業保健師として経験を積み、ご主人の海外赴任に帯同。イスラエル滞在中には、情勢の悪化に伴う緊急帰国を経験しました。その後、妊娠7か月で再びご主人の海外赴任に伴いアメリカへ渡り、現地で出産。現在はアメリカで子育てをしながら、SEの保健師として勤務しています。
― まず、これまでのご経歴について教えてください。
大学卒業後、大学病院で3年ほど看護師として勤務しました。その後、企業に転職し、保健師として2年半ほど産業保健に携わりました。その後、夫の海外赴任に帯同してイスラエルへ渡ったのですが、滞在中に情勢が急激に悪化し、緊急で日本へ帰国することになりました。そして、夫の赴任先がアメリカに変わり、2024年6月に渡米しました。当時、私は妊娠7か月でしたので、渡米後にアメリカで出産し、現在は子育てをしながら生活しています。
― SEで働くことになったきっかけを教えてください。
SEで働き始めたのは、2025年3月です。知人から、「海外駐在の帯同経験と産業保健の経験がある人を探している会社がある」と声をかけてもらったことがきっかけでした。その頃は、子どもが生まれてまだ3か月だったため、慢性的な寝不足も重なり、子育てが大変な時期でした。それでも仕事の話を聞いたときに、「やってみたい」と思いました。というのも、私自身、海外で生活する中で心細さを感じたり、体調について「誰かに相談したい」と思うことが何度もありました。そのたびに、「話を聞いてくれる人が欲しい」と感じていました。だからこそ、海外で生活している方の相談に乗るSEの仕事を知ったとき、自分自身の経験も活かせるのではないかと思いました。
― これまでの看護師・保健師としての経験は、今の仕事にも活きていますか?
これまで経験してきたことのすべてが、今の仕事につながっていると感じています。大学病院では、主に循環器内科や糖尿病の治療をされている患者さんに関わってきました。その後、企業の保健師として、従業員の方との面談や、人事担当者とのやり取りなども経験しました。病院で培った医療の知識、企業で培った産業保健の視点、そして自分自身の海外生活。それぞれ違う経験ですが、SEではそのすべてを活かすことができていると思います。
一方で、難しさもあります。初めてお会いする方のお話を限られた時間の中で伺い、その方の状況やリスクをアセスメントして、適切な方向へつなげていく必要があります。どのような相談が来るか分からないため、自分の専門外の質問をいただくこともあります。日々、「もっと勉強しなければ」と感じています。ただ、判断に迷ったときには先輩の保健師に相談できますし、SEに勤務されている医師にも確認できるなど、チームでフォローしてもらえる体制があります。そうした環境には、とても助けられています。
― 現在は、子育てをしながら働いているんですね。
はい。今はまだ子どもを預けていないので、基本的には子どもが寝た夜の時間帯に仕事をしています。アメリカの夜は日本の日中なので、時差を活用しています。もちろん、子どもが夜泣きをしたり、予定通りにいかなかったりすることもあります。育児と仕事の両立は簡単ではありません。それでも、決まった時間に毎日出勤する働き方ではなく、自分の生活に合わせながら専門性を活かせることは、今の私にとって大きなメリットだと感じています。
― 今の働き方で、大切にしていることはありますか?
一番は、「無理をしすぎないこと」です。海外での子育ては、日本とは環境も違いますし、家族の状況によって予定が変わることもあります。だからこそ、育児を大切にしながら、自分ができる範囲で仕事を続けることを意識しています。同時に、保健師として働くことで、これまで積み重ねてきた経験や専門性を途切れさせずにいられることも、とてもありがたいと感じています。海外に住んでいるから、子どもが小さいからといって、これまでのキャリアをすべて手放すのではなく、今の自分に合った形で専門職として働き続けることができるSEでの仕事は、私にとって理想の働き方だと思っています。
編集後記
今回のお話で特に印象に残ったのは、これまでの一つひとつの経験が、現在の仕事につながっているということでした。看護師としての経験、企業保健師としての経験、そして海外赴任への帯同、緊急帰国、妊娠中の渡米、海外での出産・子育て。一見するとキャリアの「中断」と捉えてしまいそうな出来事も、SEでは、海外で暮らす人の気持ちを理解するための大切な経験として活かされています。また、小さなお子さんを育てながら、時差も活用し、自分の生活に合わせて専門職として働き続けている姿も印象的でした。ライフステージが変わっても、それまで積み重ねてきた経験や専門性を活かしながら働くことができる。
林さんのお話から、SEには保健師としての新しい働き方の可能性があることを感じました。